Like a fairy tale 21





ミネルバから支援にやってきたシン、ルナマリアが強奪された機体との交戦をはじめる。

その様子を見ては嘆息を吐いた。

足を止めるための戦闘ならそれは破砕作業の支援となる。

が、何と言うか、そうじゃない。

「何なんだ...?」

イザークが困惑したように聞いてくる。

「まあ、因縁ってやつ。ほら、私たちのときも、どこかの誰かさんが必死に取り逃がしたMSを追いかけていたでしょう?その逆、というか...彼らにとっては今までの戦闘では煮え湯を飲まされた気分なんでしょうね」

呆れた風に言うは近づくジンのライフルを落とした。

「因果応報。おっ、これって正解っぽくない?」

イザークがジンを撃墜する。

「どういう意味だ?」

「相手が、何者かは知らないけど。私たち、地球軍のMS強奪したでしょう?ヘリオポリスで。その仕返しされたようなものじゃない、今回の」

が護衛していたメテオブレイカーがポイントに打ち込まれる。

別の工作隊を見つけてはその護衛に向かう。

「そんな気楽に言うな。あの機体が、もし地球軍に渡ったら2年前に戻るかもしれないんだぞ!今が、が望んだ未来ではなくなるだろう」

そんな会話をしている中、の視界に赤い機体と黒い機体の戦闘が映る。

赤い機体、ルナマリア機が押されているようだ。

「ごめん、ここ任せる」

はイザークにそう告げてガイアに向かっていった。


四足獣形態になったガイアのスピードについていけず、押されているルナマリアはユニウスセブンに激突した。

そこへガイアが向かう。

突っ込むガイアの足をレーザーが打ち抜き、そして突然その正面に現れた白銀色の機体がサーベルを抜いて砲門を切り落とした。

!」

「何ムキになって戦っているの!あなたがしないといけないことは何!?」

が鋭い口調で咎める。

「けど、向かってくるんだから」

「だったら、足を止めるような戦いをしなさい。それで機体を破損して。何の作戦でここに来ているかちゃんと分かっているの!?」

そう会話をしているとガイアが向かってくる。

!」

はその突撃を避けてガイアの鼻っ柱を殴り飛ばした。

ついでに、捕獲をしたほうがいいのだろうか、と思い、ガイアへの距離を縮めると上空からレーザー砲が迫ってくる。

カオスのガンバレルだ。

はそれを避けて上空へと向かった。

「ルナマリア、離脱なさい」

機体を破損しているザクを見てがそう言い、カオスを遠ざける。



ノルンにあっけなくやられたガイアは今度はノルンを執拗に追いかける。

動きは悪くない。むしろ、無駄がなく、仲間だったら褒めたいくらいだ。

が、敵だとこんなに面倒くさいんだと嘆息吐いた。

追い払ったカオスは緑色のザク、アスランが相手にしている。

最後のアビスを探せば、シンが応戦していた。

「イザーク、ごめん」

の突然の通信にイザークが慌てて返す。

「どうした!?」

「ガイアに熱烈アピールされてるの。ちょっと遠ざけるわ」

「分かった。危なくなったら呼べ」

なんだ、そんなことかといった感じにイザークが返した。

「作戦が最優先です。呼ばないよ」

「...ついて行くぞ」

「呼びます。だから、作戦を続けてください」

そう告げてはメテオブレイカーの設置ポイントから外れた場所を選んで応戦することにした。


暫くして大きな衝撃がある。

上空へと上がるとユニウスセブンが半分くらいに割れていた。

「まだまだ削らないと」

は呟き、そのままガイアを蹴り飛ばしてそのままジュール隊の工作隊を探した。

「もっと細かく砕かないと」

アスランの声が聞こえる。

「アスラン!?」

ディアッカが驚き、名前を口にし、

「貴様!こんなところで何をやっている!!」

イザークが怒鳴る。

「そんなことはどうでもいい。今は作業を急ぐんだ」

アスランの声にイザークの口角が上がる。

「良かったね、イザーク。今はジュール隊の指揮の下に私たちは動かないといけないから、アスランもなんちゃって部下だよ」

が茶々を入れるとやはりイザークに思い切り怒鳴られた。

「ガイアはどうした!」

「蹴っ飛ばして逃げてきた。時間がないから作戦最優先でしょ。追いかけてきたらまた私が相手するよ」

イザークの言葉にが応える。


ディアッカが運ぶメテオブレイカーを護衛しながら移動する。

ジンが2機攻めてきた。

がライフルで2機とも沈黙させる。

「相変わらずだな!」

ディアッカの言葉に

「こう見えても射撃の腕は落ちたんだよ...どこかの誰かさんに1年近く射撃の練習を禁止されたから」

が返すと

「当たり前だ、馬鹿者が!」

とやはり怒鳴られた。

「つか、何かが居たら緊張感ってのを忘れそうなんだけど」

ディアッカが笑いながら言う。

「あら、ごめんなさい。でも、そんな事を言ってたらまたジュール隊長に怒鳴られるわよ」

が返す。

戦闘中だというのに、この空気は懐かしい。アスランは思わず笑みを零した。

後方からビーム砲が向かってくる。

振り返ればアビスがこちらを狙っていた。


アスランとイザークは反転して応戦することにした。

「イザーク!」とアスランが声を掛ける。

「うるさい!今は俺が隊長だ。命令するな!!民間人がぁ!!」と言ってイザークはアビスのジャベリンを真っ二つにする。

その隙を突いてアスランがアビスの左足を切り落とした。

アビスの援護に駆けつけたカオスの足止めも行う。

その様子を見ていた

「ディアッカ、それ貸して」

とザクの持つ長距離砲を借り受けて照準を定める。

「イザーク!アスラン!!」

通信を入れたと同時に引き金をひいた。

2人は散開し、その間を縫って伸びた砲撃によってカオスの両脚が溶けていく。

「ありがとう、」とは大人しくディアッカにそれを返して迫ってくるジンのコックピット以外を淡々と狙って無力化していった。


アレが、ヤキンデューエを生き残ったパイロットたちの力かよ...


上空でその様子を見ていたシンはそんな衝撃を受けていた。

今までの戦闘ではそんなに目覚しい活躍をしていないし、アスランに至ってはあのオーブの代表なんかの護衛に納まっている。

そんな2人の実力を目の当たりにしてシンは呆然としていた。









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桜風
09.1.19


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