Like a fairy tale 16





アカデミーでの半年間の生活の集大成。つまりは、卒業試験だ。

正直、とアスランの一騎討ちかと思われたそんな成績。

ナイフに至っては何時間も決着が着かなかったため、例外として2人が教官のフレッドとの対決をすることになった。

フレッドは毎回トップの者としか試合はしない。

それはずっと昔からで、フレッドと1対1の勝負が出来たらそれは自慢になるくらいすごいことだった。

が、さらに今年のアカデミーツートップは凄かった。2人とも、フレッドに勝った。

フレッドは悔しそうにしていたが、それでもどこか嬉しそうでもあった。



結局、総合成績はとアスランは仲良く1位。続いてイザークでその次がニコル。ディアッカ、ラスティという順番になった。

さらに、何故か配属先まで同じになる。

「なに、このメンツ」

配属先を見ては呟く。

現在その隊に所属している人の事は知らないが、ルーキーが6人。

いつもつるんでいるメンバー。

この感想は、それぞれ受け止め方は違うにせよ6人とも同じだった。

「そんなにパイロットが居ないのかな?」

「というか、ここは。他が飽和状態で仕方無しに固めてポイッと投げられたと思うほうが妥当じゃね?」

とラスティ。

「でも、良かったです。アスランと一緒だと何だか、心強いな」

ニコルはそう言う。

イザーク的には、自分より先にアスランの名前があるのが気に入らないようだ。この配属先の名簿は成績順のようである。



着任までに1週間の猶予がある。

取り敢えず、卒業日に寮の荷物を整理して、翌日実家に発送。

後は暇だな、とはその1週間の猶予の過ごし方を考えながら正門を抜けようとした。

「ああ、!」

何だろう、と振り返ると少々ご立腹気味のニコルが居た。

「何?」

「卒業記念写真撮りましょうよ」

「別に、構わないけど」

そう言ってニコルに手を引かれて戻る。

「遅いっ!」

イザークに怒鳴られた。

「ごめん」

は素直に謝る。取り敢えずそこら辺の子をディアッカが引っ掛けてシャッターを切ってもらった。

「すぐに現像して送りますからね」

ニコルが言う。

「ああ、明後日会うでしょ。何たらのパーティで。そのときには現像出来てないかな?」

の言葉に納得したようにニコルが頷く。

「そうでしたね。間に合います。けど、。何たらのパーティって...」

ニコルが呆れたように言うが気にせずに

「じゃあ、またね」

と言っては寮に向かった。



「おい、こら」

が、正門を抜けたところで腕を掴まれてしまった。

「何?」

振り返って見上げる。

「行くぞ」

そう言ってイザークはエレカを繁華街に向けて車を走らせる。

「せめて制服、着替えたほうが良いんじゃない?」

の提案は黙殺された。

先ほど、ニコルと話していた“何たらのパーティ”は成績優秀者の表彰も兼ねたものらしく、軍や政界、経済界の著名人が集まる。

本来なら、そういう場は制服だろう。寧ろ制服であるべきだ。なぜなら、楽だから。

はそう思っているのだが、“正装”=“ドレス”と思っている彼女の婚約者は、彼女があまり持っていないその“正装”を購入すべく本人を連れて繁華街に向かっているのだ。

「スーツじゃダメなの?」

それなら結構持っている。

「ダメだ。良いだろう、そういうときくらい...というか、母上が」

「エザリア様が?」

のドレスをそれはそれは楽しみにしていて。スーツでいいだろうなんて俺が言ったらちょっと色々面倒くさいことになりそうなんだ。俺を助けると思って観念してくれ」

少しだけ申し訳無さそうにイザークが言うから今回は彼の望みを聞いてあげよう。

はイザークの言うとおり観念して彼がエスコートするままそれに従った。








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桜風
08.1.21


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