Like a fairy tale 96





ステーションワンへと向かっているジャスティスに向けられた砲撃がある。

その弾丸を撃ち落したのは白いグフだった。

「貴様ぁ!またこんなところで何をやっている!!」

援護してくれたグフに驚いているとイザークの声がコックピットに響いた。

「イザーク!」と声を上げるとディアッカもその通信に入ってくる。

相変わらずの掛け合いを始めた2人にアスランは呆然としていた。

そして、ディアッカが強引に話を終わらせてステーションワンへと向かった。

「ディアッカ、貴様!」とイザークもその後を追う。

「イザーク、は...」

「やかましい!とっとと着いて来い!!」

イザークは怒鳴り散らしてそのままステーションワンの近くで伸びる白銀の光に向かっていった。



フリーダムとジャスティスによってステーションワンは落とした。

しかし、メサイヤが動き始めた。

そして、そのメサイヤからジェネシスが発射される。

「あんのクソ狸!!」

がコックピットの中で叫んだ。

「アスラン、キラはメサイヤに。私はレクイエム本体を落としに行く。あれはまだ落とせていない」

がそう通信を入れて転回した。



「ジョン」とブリッジに通信が入った。

補給に戻ってきていたカインからだ。

「何ですか」と少しふてぶてしく返すジョンに「オレはこれからレクイエム本体の破壊に行く」とカインは返した。

「な!?ちょっと待ってください。ザフトのメサイヤがジェネシスを持っているんですよ。あそこを攻撃していたオーブ艦隊も落とされました」

慌てるジョンに「ああ、そうだな。見ていた。だから、行くんだ」とカインが返す。

には、もうイザーク君が居るからな。オレがいなくても大丈夫だ。ホーキンスにはフレイが居る。あいつを巻き込むわけにはいかない。彼女に、父親を2度亡くさせるのは酷だしな。レクイエムが有る限りオーブへ脅威が向けられていることは変わらない。オーブには、ノルンが居る。だから、アレを壊しに行くんだ。
ジェネシスは、きっとアスラン辺りが壊してくれる。若しくは、またがな。後を頼んだぞ。ジュール隊の面倒もちゃんと見てくれよ」

そう言ってカインは出て行った。

父がいつも軽んじていたカインに、ジョンは憧れていた。

どんなに蔑まれても、彼は誇り高い人物に見えた。自分の父親が余計に、小さく見えるほどに。

あっという間に小さくなるカインのMSを見送って「くそッ!」と吐き捨てた。

「本艦はこれよりステーションツーに向かう。あのレクイエム、二度と撃たせるな」

そう命じて前線へと向かう。




カインの後方から艦が接近する。

「アークエンジェルか...」

呟きながらザフトの守備隊を落としていく。

ノルンと同じそのスピードについて来られるMSはなく、戦艦もロックできないでいた。

「アークエンジェル、ジャスティス。こちらはオレが請け負う。とっととあの懐かしいジェネシスを落とせ。レクイエムは中継地点がなければ照準が合わせられんが、ジェネシスは違うんだぞ」

カインの通信にアスランが足を止める。

「カイン殿...!?」

よく見れば白銀の光がまっすぐにレクイエムに向かっていく。

先日のミネルバの奇襲作戦の様子を見ているようだ。

「...カイン・の乗るあの機体を援護する」

マリューが命令した。

ブリッジクルーたちは一瞬戸惑ったが、「はい」と了解した。

カインに向かうザフト軍艦を落としていく。


オーディンのアラートが鳴った。

後方から多数のミサイルが向かってきていた。

迎撃してもそれは全て落とせそうも無い。それだけの数だ。

このまま引き連れてレクイエムと一緒に爆破してもらってみようか...

そんな事を思っているとビーム砲が向かってきてそのミサイルを撃ち落す。

数が減ったため、カインもそれを迎撃した。

「あらいやだ。奇遇ですねぇ」

通信が入ってカインは深く溜息を吐く。

「何故来た。ステーション・ツーを落としていたんじゃないのか?」

来たのはノルンだ。

「ユグドラシルが前線に出てきました。火力がある方が落とせばいいんですよ、あんな大きなもの」

2つの光はまっすぐにレクイエムへと向かった。

「それよりもお父様。お願いがあります」

が言う。

「何だ」と促せば

「後でイザークを宥めてください。お説教3時間コースになりそうです。いや、それ以上かも...」

の言葉にカインが笑う。

「耐えろ。イザーク君はお前が復隊してからずっと耐えたんだからな。今度はお前の番だ。3時間で済むなら良い事じゃないか」

そんな事を言うカインには「酷い〜!」と嘆く。

「見えたぞ」

の嘆きを無視してカインが声を掛けた。

「ノルンが進入します。援護を」

「了解した」

ノルンは先日の作戦と同様、進入して行った。カインは一応シールドを張る装置を破壊しておく。

暫くしてノルンが爆炎と共に上昇してきた。

「じゃあ、私はメサイヤに行ってきます。またジェネシスを壊しに」

が言ってメサイヤに向かっていった。


「アークエンジェル、手を貸してくれ」

通信を入れてみた。

ミネルバとの戦闘はもう決着がついたようだ。

「何でしょう?」

艦長だという人物が反応する。

「ノルンが内部を破壊したが、もう修理できないように徹底的に破壊したい。貴艦の主砲をレクイエムに」

カインの言葉を了承したアークエンジェルは照準をレクイエム跡に合わせてローエングリーンを撃った。

レクイエムの破壊は終了した。









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桜風
09.7.13


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