| イザークに言われたとおり、シャトルでデータにある座標に向かった。 確かに見える。ピンクの戦艦。 「こちら、ザフト軍。・。着艦許可を願います」 エターナルに通信を入れた。 「!」 返ってきた声には目を細める。 メイリン・ホーク。本当に生きていた。 メイリンに誘導されながらエターナルへと入っていった。 ブリーフィングルームで待つように言われては大人しく待っていた。 「、どうした」 入ってきたのはアスランで、メイリンもいた。 「ああ、丁度良かった。2人に出頭命令。国防委員長が連れて来いって」 その言葉にアスランはともかく、メイリンの顔が引きつる。 「、それは...」 「私もさっきまで寝てたから全く状況をつかめないんだけど。2人を連れて国防委員長執務室へ来いってイザークが命令を受けて」 の言葉にアスランは「ん?」と声を出す。 「イザーク?は、ミネルバ所属だろう?何でイザークが?」 「寝てる間に転属させられてたの」 遠い目をして言うに多少なりとも同情しながらアスランはそれでも表情は硬い。 「しかし、メイリンは...」 「私ではなくて、国防委員長に言ってよ。私全く権限ないよ」 がそう言い、アスランは言葉が続かない。 「行きます」 メイリンが言う。 「お姉ちゃんとも話がしたいし。お姉ちゃんは、本部ですよね」 「たぶん...ホント、ごめん」 申し訳なさそうに言うに首を振る。 「じゃあ、メイリン。ノーマルスーツ借りて着ておいで」 の言葉に頷いてメイリンはブリーフィングルームを後にした。 「アスランも」とが促すと「ああ」と不服そうにアスランは更衣室へと向かった。 「よお、」 振り返って敬礼をした。 「さっき落ちたが、大丈夫だったか?」 「...私、落ちたんですか?」 の言葉にバルトフェルドが目を丸くした。 「覚えてないのか!?」 「最後のステーションにランチャーを向けた次には医務室の天井でした」 記憶がすっぽり抜けている。 よく、お酒に酔ってどう帰ったか分からないと言う話を聞くが、その類だと思っていた。 自力で帰ったと思っていたのに、バルトフェルドの話を聞く限りイザークに持って帰られたようだ。 気づかない間にまた怒られるネタが増えていたようだ。 「しかし、何で来たんだ?」 「アスランと、メイリンを本部に連れて来いって命令を受けまして」 「君はまだ“ザフト”なのか?」 「私もクビになったと思っていたのですが。人事異動に組み込まれているということは、まだザフトの一員ですよね?」 の言葉にバルトフェルドが笑った。 「ちなみに、どこの隊だね?」 「...ジュール隊です」 の返事に彼は声を上げて笑った。 そんな話をしているとパイロットスーツとノーマルスーツに着替えた2人が戻ってくる。 「バルトフェルド艦長。実は...」 「ああ、今から聞いた。悪いようにはならんさ。たぶんな」 そう言って3人を見送る。 先ほど、アークエンジェルから連絡が入った。 国防委員長の話だった。 は知っているのかと思ったがそうでもないようだ。 面白そうだから言わずに置いた。 「まあ、あの人が居て悪いようにはならんだろうな」 出て行ったシャトルを眺めながらバルトフェルドはひとりごちた。 本部に戻って国防委員長執務室を目指す。 ドアをノックして 「ジュール隊・。アスラン・ザラ及びメイリン・ホークを連行しました」 敬礼をしながら部屋に入って目を丸くした。 「、お前も面白いな」 そう言ってクツクツ笑っているのはホーキンスだ。 父は眉間に皺を寄せて椅子に座っている。 「イザークと同じ表情したぞ」 まだ笑いながらホーキンスが言う。 は一度目を瞑って気を取り直し「失礼しました」と敬礼した。 「アスラン・ザラ。メイリン・ホークだな」 2人は敬礼する。 「お前たちはどうしたい?」 カインが問う。 2人は困惑した。 カインは言った。 前の戦争のとき、アスランにこちらから先に選択肢を提示してしまった。そして、考える時間もあまり無い中で急いで結論を出してしまったからまた悩み、もがいたのだろう。 だから、今回はじっくり考えたら良いという。 「今回はMIAという扱いはしない。そういった曖昧な扱いにしたのは失敗だったかもしれないからな」 カインがそう続けた。 「オーブにエターナルとアークエンジェルが2日後に降りるらしい。それまでに答えを出してくれたら勿論助かるが、休暇と言う形でまず降りても構わん。オーブで話をして考えたいというのもあるだろう」 その言葉にアスランは頷いた。 「メイリン・ホークも。好きな道を選べば良い。オーブに降りたければ除隊の手続きを取れば良いし、戻りたかったらそのままミネルバ..艦はもう無いが、本部に着けばいい。ミネルバクルーは今本部に詰めている。、連れて行ってやれ。北エリアの第8区だ」 カインの言葉には敬礼をした。 「一応、話は以上だ。アスラン、じっくり考えろ。勿論、オーブに降りてまた戻って来たいと言っても構わないから。じたばたもがいて慌てた末に変な戻り方をしなければそれで良い」 アスランはカインの言葉に頷いた。 退出を促され、は足を止める。 「申し訳ありません、閣下。ひとつ、お願いがあります」 の言葉に書類に目を向けていたカインが顔を上げる。 「言ってみろ」 「私の機体、ノルンの事です」 視線で続きを促した。 彼女の話を聞いてカインは椅子に深く背を預けて目を瞑る。 ホーキンスは「ちょっと待てって」と止めた。アスランも「!?」と困惑を隠せない。 「やはり、そう来たか」 「はい」 「...ま、評議会もオレの判断に任せるといっているし。口出しはさせんさ。ただ、少し目の前の事が山積みだからな。お前の除隊までにそれは何とかしよう」 「ありがとうございます」と敬礼をして出口に向かった。 「ああ、」とホーキンスに呼び止められて振り返る。 「レイに、本日2100にオレの執務室に来いって伝えてくれ。5分くらいは待つけど来なかったらまた次の機会になる、ともな」 「了解しました。本日2100に副委員長の執務室ですね。レイに伝えておきます」 は敬礼をして部屋を後にした。 |
桜風
09.7.20
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