| 着任期限の前日には軍本部へと向かう。 「イザーク君と一緒に行かなくていいのか?」 家を出る前に父に言われたが 「同じ隊にいるんだから、行くときくらい自由行動しても良いでしょう」 とは応える。 父は肩を竦めたが気を取り直して笑顔になり、 「気をつけて行っておいで。の名は、気にしないことだ。の最善を尽くせばいい」 と言って頬にキスをする。 「じゃあ、行ってきます」 も父の頬にキスをして軍へと向かった。 「あれ、!」 本部に着くとニコルが見つけて声を掛けてくる。傍にはアスランがいた。 「ああ、ニコルとアスラン。2人とも今日にしたんだ?」 軽く手を振りながら2人に向かう。 「ええ、早い方がいいと思ってアスランと話したんです。ところで..イザークは?」 キョロキョロと周囲を見渡しながらニコルが聞く。 「居ないんじゃない?私はひとりで来たし」 の返答にアスランが驚いた。 「良いのか?イザークは怒るんじゃないか?」 「そんな..なんで一緒に行動しなきゃいけないの?任命書に何か書いてあった?ザフトの規律にそう書いてある?良いじゃない、一緒じゃなくても」 面倒くさそうにが答える。 アスランは言葉を飲んだ。 自分たちと一緒に着任したとなったら、イザークの怒りの矛先はきっと自分に向く。ちょっと面倒くさい。 3人は着任予定の隊に向かう。 此処で自身の所属する隊でアカデミーよりも上級の訓練を積んで宇宙へ出ることになっているらしい。 案内が来るというため、少し待っていた。 やって来たのは緑服の軍服を纏った金髪の男性だ。 端末を操作しながらたちの名前を確認する。 の名前を口にしたところで彼の手が止まった。 「ん??って、あのか?!」 「どのを指して仰っているのかわかりませんけど、きっとそのです」 が彼の言いたいことを察した表情で応えたため、彼は苦笑する。 「しかし、ま。3人とも赤なんだ?」 感心したように彼が言う。 彼の言葉を受けて訝しい表情を浮かべた3人に手を振りながら「優秀なルーキーが来てくれて、オレも嬉しいですよ」とひとつ頷く。 「ああ、そうだ。自己紹介がまだだったな。オレはミゲル・アイマン。お前らの二期上だ」 彼の自己紹介を受けて挨拶を返しながら二期上に“”が居たかと思い出す。 ああ、居たな... はちょっとだけ遠い目をした。 「けど、今回の配属は6人って聞いてたんだけどなぁ...」 ミゲルはそう呟き、気を取り直したように自分についてくるように言って隊舎の中を歩き出す。 「..つか、って呼ぶな?」 「どうぞ」 「は、こいつらの部屋に案内した後に案内するわ。説明は一度に済ませたいからな」 「了解しました」 の返事に「よろしい」と言いながらミゲルは頷く。 「ところで、後の3人は?」 そう言って手元の資料を確認する。 「えーと、イザーク・ジュールとディアッカ・エルスマン。えー..それからラスティ・マッケンジー」 アスランがその3人は明日来るつもりだろうと言うとミゲルが何故アスランたちも明日来ないのかと問う。 「え?」とアスランが聞き返すと後3人明日なら、明日の方が良いだろうという。 一番後ろを歩いているは分からない...と首を傾げた。 「早いほうがいいと思ったんですけど」とニコルが言うと遅れるよりは早いほうが良い。だが、それだと明日またミゲルはイザークたちに説明をしなければならないといってぼやく。 そんな話をしているとある部屋の前に着く。 ドアを開けて入り「部屋は此処な」とアスランたちにそう言った。 「お邪魔します」と言っても一応部屋に入った。 アスランたちが荷物を置き、その向かいのベッドにミゲルは腰掛ける。 所在なさげには壁に寄りかかった。 「アカデミーはどうだった?ナイフのフレッドはまだ元気かよ」 ミゲルが興味津々に聞いた。 「アイマン先輩も、フレッド教官に?」 アスランが聞くと 「ミゲルで良いよ」と言って昔話をする。 が、フレッドは昔から生徒たちに向かって言う言葉は変わっていないらしく、「これからお前らは何処に行こうってんだ?戦場か?それともダンスクラブか?」はミゲルも言われたらしい。 因みに、そのセリフは物まねをしたようで、中々似ている。 「でも、アスランとは勝ったんですよ。最後の1対1のナイフ戦」 ニコルが言う。 まさかそんなことを言われるなんて思っていなかったアスランとはお互いの顔を見合わせた。 「え、じゃあ何。お前らトップ?ナイフ戦。2人揃って?アイツ1番のヤツとしか戦わないだろう。あれ、お前ら試合して1人に絞らなかったのか?」 「いや、まあ..」 アスランが曖昧に返事をすると 「2人の決着が中々着かなかったので今期は特別に2人を相手にしてやろうって教官が言ったんです。因みに、イザークが2番で僕が3番でした」 誇らしげに言うニコルにアスランは少々困惑気味だ。 ミゲルは「ふーん、」と言ったあと、気を取り直して現在はMS戦が主だから重要なのはそっちだという。 そんなミゲルにニコルが実戦経験について質問を始め、ミゲルが自身の経験を語った。 |
桜風
08.2.1
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