| イザークがメインゲートのアークエンジェルに向かったため、もそこに向かってみた。 恐らく、一番戦力が集中しているのだろう。 そんな中、メインゲートを突破したとの知らせも届く。 本部を叩きに向かうMSから「ゲートの中へ」と促されたが、はそのままジョシュア周辺に居る守備隊の艦のエンジンや砲台を撃ちぬき、戦力を削減しながらデュエルについていった。 ジンがアークエンジェルのブリッジに向かいライフルを向ける。 イザークは?と思って周囲を見渡せば、あのいつもが相手にしていた戦闘機を相手にしていた。 不意に上空からの熱反応がある。 それはまっすぐジンのライフルに向かって伸びてそれを撃ち落す。 そして、遙か上空から高速でMS、フリーダムが降りてきてそのままジンの首を落とした。 「あら、同じね」 が呟く。 「何なんだ、あの機体はぁ!!」 イザークは叫びながらそれに向かっていった。 「イザーク!やめて!」 直感で止めようとする。 アレは、デュエルではきっと敵わない。 「ザフト、連合。両軍に伝えます」 オープンチャンネルで入ったその通信には耳を向ける。 アラスカ基地は間もなくサイクロプスを作動させて自爆をするという。戦闘を停止して撤退をするように促している。 は逡巡の後、 「イザーク、引いたほうが良いと思う」 と通信を入れた。 近くに居たクルーゼ隊はイザークのみだ。 「何を馬鹿な!はこんなふざけた通信を信じるのか!?」 「いいから、何か嫌な予感がするの!ついでに、そのMSにはデュエルのスペックじゃきっと太刀打ちできない」 「ふざけるな!俺がこんなわけの分からないMSに敵わないだと!?こんなもの、下手な脅しだ!!」 イザークはその新しく現れたMSに向かって行った。 「ああ、もう。お馬鹿!!」 はデュエルを追った。 デュエルと新しいMSは接近戦となった。 は舌打ちをして新しいMSの腕を狙った。デュエルと組んでいるため、動かないでよとイザークに向かって心で祈る。 のビーム砲に気付いたMSがデュエルを蹴って離れた。 そしてそのままデュエルに向かってビームサーベルを向ける。 「イザーク!!」 そのサーベルをは撃ち抜く。 MSはの方に顔を向けた。 はその背後に回り、「イザーク、お願いだから引いて!下がって!!」と通信を入れた。 「こいつー!」 イザークが肩の砲を向けるとそのMSは避けて、ライフルでグゥルを撃ち抜いてデュエルを海に蹴り落とす。 は落下するデュエルを掴まえた。 「もう!だから下がってっていったでしょう!」 が文句を言っていると後方で大きな熱反応がある。 「やば...作動しちゃった?」 は呟いた。爆発が近付いてくる。 「イザーク、歯ぁ食いしばってて。口を開けたらもしかしたら舌を噛んで痛い目見るよ」 そう言ってはスラスターを全開にして離脱する。 後方では、爆発が近付いてくる。は舌打ちをした。 「、手を離せ」 イザークが言う。 「デュエルを連れている分、スピードが出ないだろう」 「黙って!舌を噛むって言ってるでしょう」 デュエルが動く。自分の腕を撃ち落そうと腕に顔を向けている。 「イザークが落ちたら、私拾いに行くからね」 「馬鹿なことを言うな!」 「馬鹿はイザークでしょ!」 が怒鳴る。イザークは目を丸くした。 「死ぬために、引き金を引かないで!引き金を引くときは、自分の未来を守るときだけにしなさい!!」 涙声でが叫ぶ。 ふと、デュエルのもう一方の腕を掴まれた。 先ほど現れた新しいMSだった。彼はもう1機ザフトのMSを掴んでいる。 「離せ」と言おうとしたけど、言えなかった。先ほどの泣いているの言葉が頭から離れない。 何とか、サイクロプスの影響がある空域から離脱できた。 それを確認してあのMSはデュエルから手を離す。 本当ならお礼を言った方が良いのだろうが、向こうは地球軍のアークエンジェルを守った。どういう立場なのか分からない。そのため、こちらとしてはどう出たらいいのかも分からない。 暫く、アークエンジェル上空に居た。 ノルンとデュエルが上空に居るというのに、新しいMSの彼は気にしないで助けたMSのパイロットをコックピットから降ろす。 もし、助かったようなら、連れて帰ったほうが良いのだろうなとは思っていた。 どうやら、そのパイロットは事切れたようだ。 はスピーカーのスイッチに手を伸ばした。 「こちら、ザフト軍クルーゼ隊パイロット。・」 「!?」 突然ノルンのスピーカーからの声がする。何をいきなり、とイザークは驚いて声を上げる。 「そこのMSパイロット。何方か存じませんが、ありがとう。ただ、次に戦場で会った時に私たちは貴方に銃口を向けるかもしれません。そのときは、どうかご理解を」 MSから降りたパイロットはノルンを振り仰ぎ、立ち上がる。赤い、パイロットスーツ。でも、きっとザフトではない。 「帰ろう、イザーク」 とが通信を入れてデュエルを抱えて母艦へと向かった。 「あいつ、何故...?」 帰投中、イザークが呟く。 「私と気が合いそうね」 が言うとイザークはムッとして黙り込む。 「はいはい、ごめんね。ほら、帰ろう。...スピットブレイク、失敗だね」 はそう声を掛けて通信を切った。 「で、何処から漏れたのかしら。ジョシュアへの総攻撃」 目を眇めて呟く。 上層部でもごく一部しか知らなかったはずのジョシュア攻撃の情報。 つまり、漏らした人物もまた、確実に上層部というわけだ。 |
桜風
08.5.12
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