| 時間をおかずに出撃命令が出る。 本国への防衛線を張るとのことだ。 ドックで部下たちを激励し、そしてノルンに乗り込む。 「イザークも出るんでしょうね」 は呟いた。 釘を刺すのを忘れた。 隊長が突っ込んでいって墜とされたら、部下たちにとっても恥だと。それを自覚して戦ってくれとこの間会ったときに言えばよかった。 全員の出撃準備が整ったとの連絡が入った。 「では、行きましょう。隊、出撃!」 出撃するとスピーカーからエザリアの、全軍に向けての演説が流れてくる。 イザークはデュエルのコックピットで待機していながらその演説を聴く。 「母上...」 作戦の配置を確認していて、“”の文字を目にした。 の隊も意外と前に出ていない。前線と最終防衛ラインの丁度真ん中辺りだ。“”で有りながらその位置は、少し後方とも思える。 きっと母が配慮したのだろうと何となく思った。 戦闘が開始された。 あの連合の新型MSが多くのザフトMSを落としていく。 イザークもそのMSに向かって攻撃を仕掛けていたが、その後方でプラントに向かう小隊を見つけて息を飲む。 「核か?」 同じ頃、もその小隊を目にした。 「ああ、そう...」 は呟き、スラスターを全開にする。 「あのミサイルを落とせ!プラントをやらせるなぁ!!」 イザークがジュール隊に指示をし、他の隊も同じように阻止に向かった。 デュエルの傍を白銀の光が翔け抜ける。 「!?」 ミサイルを撃った機体を全て落としながらミサイルとの距離を詰める。 新しく装備した大型のランチャーでその核ミサイルを落としていく。 の後方を行くミサイルに向かってもう一方のビームライフルを撃ち、落としていく。 第1波は、ノルン1機が防いだ。 プラントの無事を確認しては後方の新型MSへと向かう。 の見立てではバスターのフレームを使っているMS、フォビドゥンが手近に居たので、取り敢えずそれを落とすことにした。 両肩のランチャーをビームサーベルで切り落とし、そのままコックピットに向けて銃口を向ける。 が、後方より別のMS、カラミティが近付いて来ることをセンサーで感知し、振り向きざまにそれに向けて撃ったが、ビームを弾かれる。 「ああ、そっか。そうだったね」 はそのままカラミティに向かっていこうとしたが、まだ残っている核ミサイル部隊を目にした。 しかし、放たれた核はアスランとキラが撃ち落す。 それを確認したは転進してそのミサイル部隊の母艦へと向かって行った。 「!?」 ノルンの動きにイザークは声を上げたが、ノルンは単身地球軍艦隊へと向かっていく。デュエルでは到底追いつかないその速さに「くそッ!」と思わず毒づく。 「イザーク、余所見をするな!」 ディアッカが通信を入れる。 クッ、と歯を食いしばった。 「分かってる!!」 今はよりも、プラントを守ることの方が優先だ。 「隊。プラントを守れ!」 隊長が見えなくなった隊の混乱が少し目に付くため、イザークが指示を出した。 「隊長は...?」 隊の誰かだろう。イザークに通信を送ってくる。 「あいつは死なん!」 イザークはそう返して地球軍からの攻撃を防いでいた。 は地球軍艦隊の中に突っ込んで行く。 そのまま、核を発射している小隊の母艦を発見し、ブリッジを撃ち抜き、そして、格納庫と思われる辺りも打ち抜いた。 そうしているうちにテキストで通信が入る。 『全軍、射線上より退避。ジェネシス』 その情報を目にしたが、は次々と核を保有している艦を落として行く。 「、下がれ!!」 イザークの通信が入る。 しかし、は返さず、そのまま攻撃を続けていた。 が攻撃を仕掛けていることで、ジェネシスの射線上に艦やMSが集中し始めている。 「下がれ、ジャスティス、フリーダム。ジェネシスが撃たれる!!、離脱しろ!!」 イザークはアスランとキラに通信を送り、をもう一度促す。 ジェネシスが発射された途端、ノルンはスラスターを全開にしてその射線域を離脱する。 ノルンの最速のスピードでギリギリ離脱できた。 そのまま後方に下がる。 先ほどまでの居た宙域が一番大きな爆発が起こっていた。 「こんなもん、作ってたわけね。ぞっとするね」 振り返っては呟く。 そのままザフトの艦隊に合流し、自分の部隊の残存を確認した。 「!」 イザークが怒鳴る。 「ああ、ありがとう。うちの隊を面倒見てくれて」 「貴様、何をやっている!殺さないんじゃなかったのか!!」 「言わなかった?私は、未来を守るためにザフトに居るの」 静かに言うにイザークは言葉を失った。 |
桜風
08.6.23
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