| 地球軍の進撃が開始された。 「隊、出撃する!」 の隊は出撃をした。 は遊撃に向かうため、MS隊の指揮は副官に行わせる。 「何だって、私を隊長にしたかな...」 は呟きながら敵艦隊に向かって行った。 ヤキンデューエの本部内でクルーゼの出撃をパトリック・ザラが命じる。 ジェネシスの準備が整うまでの時間稼ぎに出撃をさせるのだ。 そして、その後ろに控えている人物にも、声を掛けた。 「シルバーレイ。期待しているぞ」 「...ああ」 同じく本部を去っていく。 彼の背を横目で見てパトリックは口角を上げる。 「これで、我らの勝利は確定した」 「ラウ・ル・クルーゼだ。プロヴィデンス、出るぞ!」 クルーゼの機体に続いてもう1機出撃する。 白銀色の機体だ。プロヴィデンスよりも早く宇宙を駆ける。 「さすが、シルバーレイだな。ブランクを感じさせない」 クルーゼは口角を上げてそう呟いた。 「隊長!」 部下から通信が入った。 「何だ」 ホーキンスか返すとその横を白銀の光が伸びていく。機体は違うが、見間違うはずがない。今までずっと見ていたあの背中だ。 「あいつ、何で...」 少し前に彼の娘に声を掛けられた。 「ったく。本当に馬鹿なことしてたのかよ、お前まで!!」 ホーキンスは毒づく。 が、今はこの宙域を離れる事は出来ない。 「後でオレが確認する。アレは、たぶん味方ではない。近づくなよ」 「でも、シルバーレイ...」 「...いや、違う。いいな、死にたくなかったら近づくなよ」 そう言ってホーキンスは通信を切った。 「気をつけろ、」 ジェネシスの2射目が発射された。 それは地球軍の月基地へと向けて発射された。 そして、第3射の準備に掛かる。 はそのまま地球軍の旗艦へと向かうことにした。恐らく、先ほどの攻撃で地球軍の援軍の大半が墜ちただろう。 しかし、そこへ向かう途中にMA部隊が向かってくる。 「核ミサイル、ね?」 ズームした映像で確認する。 はランチャーを構えてそれを照射した。 半数近くが散ったが、それでも数が多い。 高エネルギーが迫ってくる。 が避けると頭上から別のMSからの攻撃がある。 ジュール隊も出撃していた。 「プラントに放たれる砲火、ひとつたりとも落とさせるんじゃない」 部下たちにそう通信を入れてを探す。 最前線に出ているだが、こうも混戦状態だとそう先には行けていないだろう。どんなに足が早くても障害が多ければ足を止めるしかない。 後方から攻撃がある。 振り返るとレイダーがデュエルを狙っていた。 「クッ...」 これまでか、と思った矢先、レイダーが撃たれて離脱する。 レイダーの背後に居たのは、バスターだった。 「ディアッカ...」 「は!?」 「たぶん、前線に...」 思わず応えた。 「はあ?何でこんなときに限ってお前等一緒に居ないの!?」 ディアッカが呆れたように言うとイザークが「やかましい!」といつものように返す。 そのまま2人は共闘を続けた。 その前線では地球軍艦隊を落としていく。 優先的に核ミサイルを搭載している艦を狙う。 ふと振り返ればアークエンジェルとドミニオンが戦闘を展開していた。 そんな中、アークエンジェルに被弾したストライクが着艦するため、ハッチを開けた。 しかし、ドミニオンからシャトルが数機出てきた。 「脱出...?」 はその様子に首を傾げた。この局面で艦を放棄するというのか? その直後、主砲が開き、発射に向けてエネルギーを充填し始める。 はドミニオンのメインエンジンを撃った。 その衝撃で照準は外れ、直撃するはずだったそれはアークエンジェルの回避行動も相まって何とか撃沈されずに済む。 「艦長、テキストで通信です」 ミリアリアがマリューに声を掛ける。 「どこから?」 「恐らく、あのMSからです」 「なんと?」 「『ジョシュアでの借りはこれで返させてもらった』と」 彼女の言葉にジョシュアでフリーダムがデュエルを助けた事を思い出す。 「『援護を感謝する』と返して」 「あの、続けて入って来てます。『ブリッジに艦長らしき人物と、水色スーツがまだ残っている。好きに対処をしたらいい。艦長は負傷しており、そう長くはもたないだろう。先ほどの砲撃で艦の機能を停止させたため、生命維持装置もそうもたないと思われる』とのことです」 ブリッジでそんな会話をしている中、フラガが帰投する。 「ムウ」 マリューが声を掛ける。今ノルンと交信したそのやり取りを話す。 「行ってみる?向こうはもう何もないでしょ?」 見ると、ノルンが砲門を全て破壊していた。 負傷しているムウにそれを頼むのは、と思ったが、他にパイロットは無く、術がない。 「んじゃ、オレしかないでしょう?大丈夫、オレってば不可能を可能にする男だからさ」 とにかく、ムウの応急処置だけでもということで、救出に向かうことにした。 「2時の方向からMSです。ライブラリ称号、..ありません!」 向かってくる白銀色の機体に、再びブリッジが緊張の空気に包まれた。 |
桜風
08.6.30
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