| がドックへ着くとノルンの腕の換装が丁度終わったところらしい。 「ちょっと動かしてみ」 メカニックに言われて動かした。 「問題ないです」 が声を掛けるとメカニックは軽く手を挙げた。 「死ぬなよ」 彼が声を掛ける。 「イザークが暴れるから。人様のお宅に、迷惑をかけるわけには行きませんし」 はそう笑ってコックピットを閉じた。 「ノルン発射後に、オーディンを射出します」 ラクスの声がコックピットに響く。凄く不思議な感じだ。 「お願いします」 は答え 「・。ノルン、出ます!」 ノルンの発射後、すぐにボディだけになったオーディンが射出された。 ノルンはそれを手に、ジェネシスへと向かうためにブーストを全開にした。 ジェネシスへ向かうとその内部に向かってジャスティスと別の機体、ストライクルージュが進入していく姿を目にした。 「!」 声を掛けられた。振り返るとホーキンスの機体がある。 「ホーキンス隊長。ご無事で」 「カインは!?」 少し驚いたが、ホーキンスは父の戦友で、親友だ。機体の動きを見て気付いたのかもしれない。 「エターナルです」 「わかった。お前は、何処に行くんだ?」 「アレを壊しに」 「...分かった。死ぬなよ」 「皆そう言う」 が言うと「当たり前だ、馬鹿!」とホーキンスの怒号が返ってきた。何故かそれが嬉しくては口元を緩める。 「行ってきます!」 はそのままジェネシスの内部に向かった。途中、ジャスティスのブースターユニット共にストライクルージュが戻ってくる。 はストライクルージュを抱えてそのブースターユニットを避けた。 「お前は!?」 「アスランは?」 彼女の言葉に返事をせずには聞いた。 「ジェネシスが、撃たれるから。だから、アイツ」 「簡潔に、分かりやすく説明して」 の言葉に彼女は応じた。 ヤキンの自爆に連動してジェネシスが撃たれることになっているそうだ。それは、コンピューターにロックが掛かっているため、解除する方法が無い。 だから、アスランはジャスティスの動力部に使用されている核を使って破壊しようとしているのだ。 はストライクルージュを抱えて中心部へと向かった。 彼女がアスランの名前を呼ぶ。 アスランは驚いた。 カガリが戻ってきたことも。そして、それ以上に一緒に居るのが、ノルンだというコトも。 「!?」 「アスラン、それ要らないなら私に預けて」 「何を言ってるんだ!は逃げろ。此処は...」 「聞いた。彼女から。だから、私に任せなさい。ノルンは運命の女神様よ。それに、もう1個核があるからきっと破壊できるわ」 そう言って持ってきたオーディンのボディを投げた。 「それは...?」 「貴方のお父様と同じく、愛する人を失って狂気を抑えられなかった人が乗っていた機体。性能はノルンと同じでパワーはその約4倍だから私に勝てると思ったみたいだけど。残念だったわ」 が言う。 「まさか...」 「元、英雄が乗っていたの。生きているけどね、彼は。ほら、彼女の機体に乗せてもらって此処の宙域を脱出して。外にはまだザフトのMSが居ると思うけど、それにも宙域を離脱するように伝えてね。ちょっと大変だろうけど」 「だが!」 まだグズグズ言うアスランに痺れを切らせてはノルンのコックピットから出てジャスティスのコックピットを開けてアスランを引っ張り出す。 「何を!」 「ノルン、速いの知ってるでしょう?貴方はジャスティスと心中するつもり?馬鹿げてる。貴方は何のために戦うの?未来を守るために、戦っているのでしょう?まだ、まともだった元英雄のことを思い出して。生きてこそ、よ」 そう言ってアスランをストライクルージュに向かって投げた。 「そのでこっぱち、任せたわ!」 コックピットを開けてアスランを待っていた彼女は頷いて 「お前も死ぬなよ」 と声を掛けてジェネシスから去って行った。 ノルンに戻ると高エネルギー反応のアラートが鳴る。 「始まったのね」 は呟き、静かに浮かんでいるオーディンに狙いを定めてビームライフルを撃った。 オーディンの核爆発に誘発されてジャスティスの核が光る。 ブースターを全開にしてそのまま退却をするが、爆炎の方がスピードがある。 その炎に飲み込まれそうになったとき、ノルンのスピードが今までにないくらい上がった。 2発の核爆発、そして、ジェネシスの動力炉の爆発。 その爆炎は思った以上に大きく、遠くに位置するエターナルにもその光が届いた。 イザークが窓の外に目を遣る。 「ジェネシス、か?」 カインが呟く。 「恐らく...」 イザークが応えた。我慢するように強く拳を握りながら。 |
桜風
08.7.14
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