Like a fairy tale 97






アスランとニコルはエターナル。ディアッカはアークエンジェル。そして、ラスティは連れ戻しにきたミゲルによってそれぞれの場所に戻る。

アスラン、ニコル、ディアッカは一応、まだザフトではないという扱いであるため、それぞれの艦にいなければならないことになっている。

ラスティを迎えに来たミゲルはを目にしてくしゃっと笑う。

「久しぶりだな」

そういって頭を撫で回す。

いつもは非常に嫌がるだが、今回は大人しく撫でられていた。

「時間ができたら、一緒に飲もうぜ」

そう言ってぐずるラスティを引っ張って行った。


イザークとは本部に戻るために港を歩いていた。

向こうの廊下を歩くそんな2人の姿を目にした彼女はの名前を呼ぶ。

が振り返ると勢いよくかけてきた彼女に抱きつかれてバランスを崩した。

傍にいたイザークが支える。

!」

泣きながら彼女、フレイ・アルスターはにぎゅっと抱きついた。

「ふ、フレイ!?」

「良かった!!」

はイザークを見上げた。イザークは嘆息吐く。

「おい、離れろ」

イザークの言葉にあわててフレイはから離れた。

「フレイも、無事で」

の言葉に彼女は頷く。

「ええ、ありがとう」

「フリーダムのパイロットは?知り合いでしょう?」

の言葉にフレイが目を丸くする。

「キラを知っているの?」

「会ったことはない。声は聞いたことがある。彼に、会いたいんだけど。どうかしら?」

の言葉にイザークはぎょっとした。

「聞いてないぞ」と小声で言うと「言ってないもん」とがけろりと返す。

「今は、ちょっとダメみたい。医務室で寝ているから」

は数回頷いて「わかった。また来る」と返した。

「じゃあね」とが声をかけるとフレイがの制服のベルトを引っ張る。

「何?」

引っ張られてばかりだな、このベルト。

と思いつつも聞いてみた。

「あの、話が...」

そう言ってフレイはイザークをチラッと見上げた。

イザークはこれ見よがしな溜息を吐いて「先に隊舎に戻ってるぞ」と言って港の出口に向かった。


「で、話って何?」

空いている部屋を探してがフレイに聞いた。

「うん。私、これからどうしようと思って...」

意外な話。

「え、どういう...オーブ出身でしょう?帰れるのよ?たぶん、アークエンジェルを地球軍がどうこうってのはないだろうし」

が言うとフレイは頷いた。

「でも、なんていうか。オーブに帰っても誰もいないの」

「お友達は?いるんでしょう?」

フレイは頷く。

「みんな優しいの。でも...」

その理由は良く分からないが、フレイはオーブに帰りたくないみたいだ。

は少し悩んで

「でも、誰かに出してもらった答えに従うてのもお勧めできないよ。たぶん、アークエンジェルは2日位したら地球に帰ると思う。エターナルはもう少し時間がかかるとは思うけど。だから、艦長さんに話してエターナルがここを去るまでを自分の中の回答期限にしたらどうかな?いつまでものんびりしていられないでしょう?色々と自分の未来を描いてみたら?プラントに移住したいって言うんだったら、一応、私の伝手..って大したことないけど、あたってみるよ」

の言葉にフレイは頷く。

「うん、少し考えてみる」

それを聞いては立ち上がり、港を後にした。

フレイには明日、また来てみる旨を話した。キラ・ヤマト。彼にお礼をまだ言っていないから。



は急いで隊舎に戻った。

相変わらず父とは違って部下は放っておきっぱなしだ。

が、隊舎に戻ると普通に「お帰りなさい」と声をかけられた。

「ジュール隊長が連絡事項、その他現在の状況を知らせてくださっているので」との表情からその考えを推測した部下が言った。

は思わず「すみません」と小さくなった。

そんなの様子に部下たちは笑う。

MSを駆って戦場を翔けているときとはまったく様子が違う。

笑われたことではまたしても小さくなり、逃げるように自室へと向かった。









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桜風
08.8.8


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