Dear my friends 4





職員室から出てきたをそのまま悟郎の言っていたバカサイユへと案内する。

「そういえば、瑞希。B6って知ってるよね?」

「うん、僕もそれ」

瑞希の返答には暫く沈黙した。

「えーと、瑞希はそういうキャラでいってるのね?」

「うん、だから...」

「オッケー。瑞希はB6ね。他には?」

の返事に瑞希は嬉しそうに目を細める。

「一と、悟郎と、翼と、清春と瞬」

「ハジメちゃんとゴロちゃんと、翼君は顔が浮かぶけど、清春君と瞬君はわかんない」

「翼は、真壁翼。清春は仙道清春。瞬は七瀬瞬。これから行くバカサイユに揃ってると思う。みんな、バカ」

「はっきり言うなぁ!」

は声を上げて笑う。

朝、教室に向かうときに自分もはっきり言ったが、それでも相手が分かっていてそれを言っている人物を見ると可笑しい。

は隣を歩く瑞希の腕を引いた。

ちょっと不思議そうに彼女を見下ろす瑞希の視線に応えるように廊下の天井を指差した。

「何か、アレ」

「ああ、たぶん清春のイタズラ。イタズラが過ぎるんだよな」

「イタズラって言うレベル?あの天井に仕掛けている水風船の中には得体の知れないものが入っているような気がしてならないんだけど...」

がそのまま天井に仕掛けてある水風船を見ながら足を進めているとそれに生徒の一人が引っかかり、水風船が割れてその中に詰められていた液体が全てその生徒に掛かった。

周囲に異臭が広がる。

「何、これ?」

「清春が開発したのかも。そういうことに労力を惜しまないから。早くバカサイユに行こう。遅いって文句を言われると思うし」

瑞希に促されて少し足を速めてバカサイユへと向かった。

その道のりには色々とイタズラが仕掛けてあったがそれに全ては気づき、同じく瑞希も気づいて無事にバカサイユと呼ばれる豪奢な建物に着いた。


ドアを開けようとしたら瑞希に手を押さえられ、そのまま一歩下がらせられる。

不思議に思って瑞希を見上げると、ドアが開く。

慌てて出てきたのは一だ。

「お、。おー、良かった無事だったんだな。今清春の奴が色んなトラップしかけてきたって言うから引っかかってるのかと思って迎えに行くところだったんだよ」

「あー、うん」

このバカサイユへと向かう道のりは阿鼻叫喚ではあった。

自分たち以外の人物が沢山トラップに掛かったのだろう。

「大丈夫。大体分かったし。心配してくれてありがとう、ハジメちゃん」

「何だと!?」

バカサイユの中から声がした。

「テメェ、オレ様のトラップが全部分かっただと!?」

一を押しのけて出てきたのがきっと清春という人物だろう。

「えーと...」と返答に困っていたが

「おい、いつまでこの俺を待たせるつもりだ!貧乏くさい庶民のクセに」

一と清春の間から中を覗くと俺様的な雰囲気を醸し出した人物がぶすくれている。さっき教えてもらった真壁翼だ。

「おー、悪い。ほら、入れよ」

そう言われては少しだけ気後れしながら足を踏み入れた。

「もー、ちゃん!ゴロちゃんお腹ペコペコだよ!!」

「ごめんね」

そう言っては悟郎に謝罪し、何処に座ったものかと悩む。

瑞希に手を引かれて彼の隣に座らされた。

そのまま目の前に並べられた食事を見ては少しだけ胸焼けを起こした。

「どうした、

「え、ああ。ううん」

「ふん、庶民には少し刺激が強いか?」

先ほどから庶民庶民といわれているが、目の前に居る真壁が無駄に金持ちなのはこの建物を見れば分かるので何も言い返す気にならない。実際、庶民だ。

「まあ、かなり」

「いいから食えって。美味しいんだぜ、山田さんの飯」

の向かいに座っている一が食事を促した。

ちゃん、ゴロちゃんが食べさせてあげようか?」

を挟んで瑞希の反対側に座っている悟郎がそう言ってきたのでは慌てて食事を始める。

「ところで、一。この庶民とはどういう関係だ」

どうでもいいが、自分にはという名前がある。一以上の記憶力の悪さなのだろうか。

とは幼馴染なんだよ。保育園に入ったときから小学校卒業するまで。な?」

は少し緊張していた表情を緩めて頷いた。

「何で、小学校卒業するまでなの?ハジメ、引っ越したの?」

「オレじゃなくて、。突然だったよな?」

「お別れできなかったもんね」

苦笑しながらは頷いた。本当に突然すぎた引越しだった。

「では、瑞希とはどういう仲なんだ?あんな自発的に動く瑞希は初めて見たぞ」

は一度瑞希を見上げる。

は、トゲーのお母さん」

「何!?お前がトゲーを産んだのか!!」

と翼が驚き、

「哺乳類が爬虫類を産めるか!!」

は反射で突っ込んでしまった。

あまりにも間違ったことではないが、言葉を選んでいって欲しい。そう思って瑞希を見上げたが、眠たそうな表情を浮かべているため、何かを求めるのは無駄な行為だろう。

「遠い親戚だったの。血の繋がりは全くないはずなんだけどね。家系図を辿っていったら同じ人にぶつかるはずなんだ」

「へー、そうだったんだ」

初耳だな、と言った感じで一が興味を示すが瑞希はとうとう寝てしまった。の肩に頭を載せている。

「で、わたしも教えてもらいたいんだけど。あなたが、真壁翼君」

「Family nameを口にするな」

取り敢えず黙殺してみる。

「で、あなたが仙道清春君?」

「まあ、そーだけどー?」

「そして、七瀬瞬君」

「ああ」

「B6全員集合、って事よね?」

の言葉に「そういうこと」と悟郎が返した。

これがとB6の出会いであった。










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桜風
08.6.20


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